先日、友人と話をしていたら、こんなことを言われました。
「事前にどんな写真が撮ってほしいが教えてほしい」
「文章で良いから教えてほしい」
「せっかくだから適当に何か書いてほしい」
そういうのって、何となく恥ずかしいので今まで書きませんでした。
私は、お話形式で書くのは気恥ずかしいのです。^^::
でも。
絵も書かず、写真も撮れないまま、イメージが伝わらないって悩むより、
ちょっと試しに書いてみて、次の撮影の役に立つなら・・・。
見苦しいものになるかも知れませんけど、宜しければお付き合いください。
なお、今回は「お話」を書いてみるだけなので、写真なんてありません。
「好歩ちゃん、遅いなー」
今日は7月最後の日曜日。
奈奈子は公園の入り口の柱にもたれかかってボンヤリ空を見上げていた。
もう梅雨明けはしたけれど、空はうっすらと曇っている。
それでも夏の日差しはジリジリと肌を焼く。
「こんなことなら下の自販機でジュースでも買っておけば良かった。」
ちょっと遅れそうだと思って走ったから、シャツもちょっと汗ばんでいる。
額の汗をふきながら時計を眺めるそのとき・・・。
「♪ごめーん、待ったー?」
思ったより近くから声を掛けられて、ちょっと驚いて振り返る。
「え?いつの間に...?」
「ちょっとトイレ・・・。日陰の方が涼しかったし。」
この小柄な友人は、テヘっと言うように舌を出した。
「じゃ、行こっか」
公園入り口の少し急な階段を、テンポ良く登っていく二人。
途中、親子連れとすれ違う。
「こんにちわ!」
久しぶりの公園に、ちょっとワクワクした気分を抑えられない奈奈子。
知らない子にもついつい声をかけてしまう。
女の子は、ちょっと戸惑った顔をしたけれど、声をかけられて嬉しかったのだろう、
可愛い笑顔を向けてくれる。軽く握手して、手を振って分かれた。
階段を登り切ると、目の前は芝生の敷き詰められた公園だった。
少し目を上げると、遠くの方まで山々が続いている。
吹きぬけていく風の涼しさに、階段下で待ち合わせたことをちょっと後悔する。
「あ!犬!!」
濃いサングラスをかけた女性が、ミニダックスを連れて歩いている。
「行ってみようよ!」
言うより早く走り出す奈奈子。好歩はその後を付いていく。
「大丈夫?かみつかない?」」
心配そうに見守る好歩に『平気だよ!』って感じで犬に手を伸ばす奈奈子。
「ほら、可愛いじゃん。」
噛まれたら、そのときはそのときとでも思っているんだろうか?
普段は大人しそうな奈奈子の無鉄砲さに、好歩は時々驚かされる。
結局、嫌がる(?)ミニダックスを抱き上げて記念撮影をする奈奈子。
そして、飼い主に御礼を言って次の「獲物」を探す二人。
「やっぱり、滑り台は外せないよねー」
「やだぁ、お尻痛くなっちゃうじゃん」
「じゃ、なっちゃん、待っててくれる?」
「・・・アタシも行く。」
長い長い曲がりくねった滑り台に乗るため、パタパタと階段を上る二人。
「さっき嫌がってたよね」
「♪良いの良いの。やるって決めたら、トコトン愉しまないとっ!」
滑り台のやぐらの上から見回すと、さっきよりも遠くまで見える。
山は緑、空は曇っているけど、『ヤッホー』なんて叫んでみたくなったりして。
「・・・。やっぱり、好歩、先に行って良いから。」
「・・・。やっぱり怖いんじゃない?」
滑り台にはローラーがついていて、思った以上にスピードが出る。
あっという間にしたまで到着~。「べ、別に大したことなかったじゃん。」
大したことって何でしょうね。ただの滑り台なのに。
「つぎ、どっちに行ってみる?せーのっ」
「「あっち!」」
あらら、二人とも逆方向を指差してます。
「「ジャンケン、ポン!」」
勝ったのは奈奈子。池の方に行くことになりました。
池の側には吾妻家があって、素敵な日陰になっています。
「ふー、生き返る~」「曇っててもやっぱり暑いよね~」
「でも、頑張って歩かないと回りきれないよ!」
「そうだよね。じゃ、行こうか?」
案内板を見ると、陸橋を渡った向こう側に川が流れているようです。
「せっかくなんだからソレっぽい写真撮っておこうよ」
時々落ちてくる前髪を掻き揚げながら、木の陸橋にもたれかかって
散々ポーズを取る奈奈子。好歩はしきりに竹藪を覗き込んでいます。
陸橋を越えると、ベンチがあるだけ。遊具はありません。
川に向かって細い道が続いています。
「なんだか、ホントに山に来たみたい!」
橋に腰掛けてみたり、川の水面を覗き込んでみたり。
「あ、あれ、なんだろう?」時々遠くを指差したり。
「そんな岩に乗ったら危ないよ!」
「大丈夫大丈夫・・・。あ、あわわ!」
腕を振り回して体勢を整える奈奈子。
「あービックリした」
一通り遊ぶと、木陰のベンチで休憩。
「風、気持ちいよねー」
「うんー」
「来て良かったねー」
「うんー」
「でも、ホントの夏は花咲いてないんだねー」
「うん・・・。次、紅葉の頃にしようよ。きっとキレイだよ!」
「あぁ、ソレもいいな。」
二人で川辺の岩に登って記念撮影~。
「お、お尻が痛いから早く撮ってー!」
釣り橋の脇で何か悩んでいる様子の奈奈子。
「何悩んでるの?」
「ちょっと憂いがあるほうが女は美しく見えるのっ!」
「なにそれー」
「そろそろ帰る?」
「そうだね~」
「じゃ、こっちから回ろうか?」
好歩についていくと、あんなに山っぽかった風景が一転。
あっと言う間にアスファルトの道路に出た。
「良いところだったよね」
「...また来ようね」
「せっかくだから男の子作って来ようか?」
「...それも良いかも。」
「このあとどうする?」
「美味しいお団子屋さんってどう?」
「んじゃ、お団子屋さんにGO!」
まだまだ色気より食い気の二人でした。